医療法人 光竹会

Hirao Go Neurosugical Clinic

疾患について

てんかんについて

てんかんとは

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てんかんとは、脳の神経細胞に異常な電気活動が生じて、意識減損発作や痙攣発作が突然起こり、その発作が繰り返し起こる疾患です。約100人に1人の割合でみられる疾患です。
また、以前はてんかんは子供の病気というイメージがありましたが、近年、「高齢発症てんかん」の存在が知られるようになりました。高齢発症てんかんは多くは海馬が存在する側頭葉が原因となる焦点意識減損発作と言われる、反応が無くなり、ぼーっとする発作が特徴的です。痙攣することもありますが、意識レベルが低下するだけの発作の事が多く、認知症と間違えられることも多い疾患です。
また、てんかん性健忘という、発作までは起こさないけど、記憶力低下のみを呈する事も知られており、抗てんかん薬の治療で認知機能が改善することも知られてきました。
高齢者で、ぼーっとしていたり、急に記憶力が低下する場合、高齢発症てんかんの可能性がありますので、ご相談ください。
発作を放置しておくと、認知機能低下のスピードが速い事も近年分かってきましたので、早期の検査や治療をお勧め致します。
また、当院では成人した小児科から紹介を受けた患者様も多数受け入れています。(移行医療、トランジションと呼んでいます。)

認知症について

認知症とは

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単に老化による物忘れが酷くなったといった生理的現象ではなく、病的に能力が低下することを指し、認知症高齢者の数は年々増加しています。現在の認知症患者は65歳以上では4人に1人、軽度認知障がい患者まで加えると3人に1人は認知症患者の予備軍といえます。また認知症は70歳以上人口において2番目に多数を占める疾患となっています。


そもそも認知症の原因とみられる主な疾患は、脳血管障害やアルツハイマー病などの変性疾患などです。脳の細胞が死んでしまい働きが悪くなってしまうために起こる症状や状態のことを「認知症」といいます。その「認知症」の殆どを占める種類として以下の3つが挙げられます。

  • アルツハイマー型認知症
  • 脳血管型認知症
  • レビー小体型認知症

認知症の症状

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様々な症状がありますが、患者に共通してみられる症状として「中核症状」があります。この症状では記憶障害や見当識障害、認知機能障害が挙げられます。記憶障害は新しい情報を学習したり思い出したりする能力の障害で(さっきのことが思い出せない)等がよくあります。見当識障害では何度も行ったことのある場所が分からず道に迷ったり、認知機能障害は「段取り能力」とも言われ料理のレパートリーが少なくなり限られた献立ばかりを繰り返し作ってしまうような実行機能障害があります。

治療法

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現時点ではアルツハイマー病に有効な薬は存在し、早期、前駆期が注目されるようになってきましたが、やはり認知症を完治させる根本的な治療方法はまだ見つかっておりません。しかし、薬物療法やリハビリテーション、適切なケアを行うことで進行速度を抑えたり、症状を軽減させることはできます。
薬物療法に頼らざるを得ない時もありますが、リハビリテーションやデイケアなどの非薬物療法を、薬物療法で補いながら治療の効果を高めていきます。

脳卒中とは

脳卒中は大きく「脳梗塞」「脳出血」「くも膜下出血」に分けられますが、日本では、患者のうち4分の3を「脳梗塞」が占めています。

脳卒中とは、脳の血管が詰まり血液が流れなくなったり、血管が破れ出血をおこし脳細胞が死んでしまうという恐ろしい病気です。最近では医学の進歩で少しずつ死亡率は減ってきていますが有病率は減っておらず、重い後遺症を残し寝たきりの原因疾患として大きな割合をしめています。

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脳卒中の原因

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脳卒中を引き起こす原因には生活習慣によるものと、他の病状・病気によるものがあります。

生活習慣 喫煙・お酒の飲みすぎ・肥満・ストレス・運動不足
病状・病気 高血圧・高脂血症・糖尿病・心臓病

脳卒中になる原因をよく理解し、普段の生活習慣を見直しましょう。
脳卒中の原因となる高血圧や動脈硬化は、程度が進むと色々な症状を表します。
気がかりな自覚症状があれば迷わず専門医の診察を受けましょう。

脳卒中の予防法は?

まず高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病を予防することです。

  • 規則正しい生活をして、ストレスや疲労を翌日に持ち越さないこと。
  • 適度の運動、水分を十分にとり、暴飲、暴食、喫煙を避けること。
  • 体質に応じて塩分やコレステロールの多い食事を避け、バランスの取れた生活をすることが大切です。

脳梗塞の恐い後遺症

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糖尿病、高血圧、高脂血症は要注意です。
脳梗塞を引き起こす危険因子に高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病があります。生活習慣病にならない生活が重要です。
すでにこれらの病気の方は医師の指導を良く聞いて、より良いコントロール状態を維持するよう心がけてください。
また日頃から身近の脳神経外科の所在を調べておき、万一の際や心配な症状が出た時は可能な限り早期に受診して相談することが大切です

パーキンソン病について

パーキンソン病は、脳の中で体の動きを調節する働きを持つ「ドパミン」という物質が少なくなることで起こる病気です。主に中高年以降にみられ、ゆっくりと進行するのが特徴です。

主な症状

  • 手足のふるえ(振戦)
  • 体の動きが遅くなる(動作緩慢)
  • 筋肉がこわばる(筋固縮)
  • バランスがとりにくい(姿勢反射障害)

症状の出方や進み方には個人差があります。また、気分の変化や便秘、睡眠の問題など「非運動症状」と呼ばれる変化がみられることもあります。

治療について

パーキンソン病は完全に治す薬はまだありませんが、適切な治療によって生活の質を大きく改善することができます。
主に以下の治療が行われます。

  • 薬物療法(ドパミンを補う薬など)
  • リハビリテーション:歩行訓練やストレッチで動きや姿勢を保ちます。
  • 日常生活のサポート:転倒予防や生活の工夫はとても大切です。

症状や生活スタイルに合わせて治療を組み合わせ、無理なく続けられる方法を一緒に考えていきます。

当院からのメッセージ

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パーキンソン病は長く付き合う病気ですが、適切な治療やサポートによって、安心して日常生活を続けることが可能です。気になる症状がある方、治療について相談したい方は、どうぞお気軽にご相談ください。